【粟倉温泉駅】 (岡山県 英田郡 西粟倉村)

タヌキのイラストが楽しい【粟倉温泉駅】

 鳥取・岡山・兵庫の県境に近い氷ノ山・後山・那岐山系国定公園の雄大な中国山脈の山懐に抱かれた【西粟倉村】は、豊かな森林資源と自然環境に恵まれた村である。
 地域活性化の柱として、村の特色を活かした観光産業を取り入れたリゾート計画が具体化され、多くの事業が軌道に乗っている。

 その事業の中心は、鉄道もなく、交通手段といえば、自動車以外になかった頃から西粟倉村に、年間約3万人の観光客を集めていた、智頭沿線唯一の温泉郷【あわくら温泉】である。
 温泉の歴史は古く、鎌倉時代、狩人に討たれたタヌキが傷を癒やすため、この温泉につかっていたのを目撃した村人が、自分たちも利用したのが始まりという。

山あいの国民宿舎【あわくら荘】

 村では、この温泉を利用して、村営の国民宿舎【あわくら荘】、【いこいの家・元湯】などをオープンし、姫路・神戸・大阪など、都会からの家族連れの客を迎えている。

 智頭線北西部の吉野川流域にある【若杉原生林】は、日本百景にも選ばれた自然林であり、若杉渓谷を取り入れた自然公園は、春の山菜つみやハイキング、夏のイワナ釣りやキャンプ、秋の紅葉とマツタケ狩り、冬はスキ―と、四季を通じて楽しめる観光地である。

 また、作州吉光の刀鍛治が良質のハガネを求めたのが【永昌鉄山跡】ともいわれ、西栗倉村は歴史的に由緒深いところでもある。

 このページの【写真】および【近隣の紹介文】(抜粋)は、上郡町の【上郡〜智頭沿線を愛する会】(代表 有田明義氏)が、発行した冊子【ふる里の軌道】”智頭急行沿線探訪” の中から、有田氏の承諾を得て、使用させていただきました。
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