【恋山形駅】
(鳥取県 八頭郡 智頭町)
智頭駅から上郡方面へ一駅、そこが【恋山形駅】である。
極め付けの大自然、これ以上は望むべくもない程に溢れる豊かな緑。中国山脈も、山陽側と山陰側では感じが、これ程までに違うものかと驚く。
恋山形から北東の北股川を、さかのぼった【芦津渓谷】(下の写真)の、もえたつ緑の素晴らしさは、言葉では言い表せない。全域が杉・ヒノキに覆われた中に、今では珍しい草茸き屋根の家が点在している。
このあたり一帯は、地元の人が【日本一の大自然】と自慢する【三滝園】といい、周辺は、ヒノキやモミジが多い。
三滝園と並ぶ名所が【三滝渓谷】。
谷川のせせらぎと、小鳥のさえずりが奏でる交響曲は、いかなる楽団といえども、はるかに及ばないだろう。
目前に展開される一大パノラマは、まさに別天地に誘われた仙境の趣を呈している。現代の秘境とはこのことだろうか。さすがに鳥取県が【名勝・三滝渓谷】と名付けて、誇るだけのことはある。
【自然と歴史】、今までに幾度となく聞いた言葉であるが、恋山形はこの言葉どおり、自然と共に【歴史の町】でもある。
元弘年間、後醍醐天皇が隠岐に配流され、その後、赤松円心らの働きによって六波羅が潰減し、隠岐より還幸される途中に滞在したのが、名刹【西光寺】と伝えられている。
このほかにも、恋山形は国境だけあって、名所・旧跡も多く、智頭線の開通により、今まで人に知られていなかった隠れた史跡や歴史的に貴重な遣跡などにも、新しい時代の光りが当たることだろう。
このページの【写真】および【近隣の紹介文】(抜粋)は、上郡町の【上郡〜智頭沿線を愛する会】(代表 有田明義氏)が、発行した冊子【ふる里の軌道】”智頭急行沿線探訪” の中から、有田氏の承諾を得て、使用させていただきました。
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