@ツーリング知識編
1.そもそもツーリングって何よ 2.どこに行けばいいの? 3.ツーリングの醍醐味 
Aツーリング準備編
1.無いと困るアイテム 2.装備・服装に関して 3.パッキング 4.車体は万全ですか?
Bツーリング実行編
1.ルート 2.高速道路を使用する際 3.料金所の通り方 4.ていうか一緒に行く友人がいません 5.宿泊はどうしよう 6.隊列の組み方
Cツーリング応用編
1.疲労対策 2.出来れば避けたい雨天走行 3.出してみようピースサイン 4.小技集
Dツーリング危険編
1.危険な4輪車に注意 2.危険な2輪車に注意 3.危険な自転車に注意 4.危険な歩行者に注意 5.危険な生物に注意



@ツーリング知識編

1.そもそもツーリングって何よ
特に細かい定義はありません。
周遊旅行や観光旅行が本来の意味ですが、最近ではクルマやバイクで遠出する事を指します。
カヌーや自転車でもツーリングという呼称は使いますが、当サイトでは“モーターサイクルを使った旅”に限定しています。
特に難しく考えず、近くのバイクショップに行くのも良いですし、観光地や美味しい物を食べに行ってみるのも良いでしょう。
要はいつものドライブの延長で考えれば良いのです。

さすがに近所を回るだけというのはツーリングとは言えないかもしれませんが、だからといって特別肩に力を入れる必要はないと思います。
旅先の恥はかきすてとばかり、暴走行為やゴミのポイ捨てなどの
サルにも劣る行為さえ慎めば、自由なプランを練って良いでしょう。
革ジャンを着てメットを持って歩いていると、けっこう年配の人に『兄ちゃん、つーりんぐに来たのか?』と尋ねられた事がありますが。
もう一般の人にも浸透している言葉なんですね。
単車が反骨の象徴などと叫ばれたのはもう過去の事で、今や単車は大人(年齢ではなく精神的な)の嗜好品といえます。
節度ある楽しみ方をしたいものです。
肩肘を張る必要はありませんが、事故を起こさないためにも気を抜きすぎないようにしましょう。

2.どこに行けばいいの?

これも自由に好きなところに行って良いと思います。
とはいえバイクに乗り始めて数日の人が、いきなり日本1周ツーリングに出かけるのはあまりに無謀だと思います。
レベル1『ひのきの棒』と『布の服』装備でアリアハンから旅立つようなもの。
まずは日帰りで往復200qくらいの距離を目安にして、有名な観光地を目指してみてはいかがでしょうか。
初っぱなからくねくねと曲がったツーリングルートを選ぶのが不安であれば、山奥ではなく大きな街道沿いの観光地などを探しましょう。

上で書いたように有名なバイクショップに行くというのもひとつの手です。
たいがい街中にありますので割とアクセスは良い傾向にありますし、店員さん達と情報収集が容易に出来るのも魅力です。
距離で考えると、ボクの浅い経験では疲労と充実感のバランスが良いのは1日で400qくらいです。
これが往復で600qを超えるようになると仲間のテンションが著明に低下してきて会話がぐっと減少します。
800qを超えると逆に『どうでもいいや』とばかりに開き直り、俗に言う“ライダーズ・ハイ”という状態になります。
世間一般では『
うわ〜、イッちゃってる』と呼ばれる状態なのですが、普通の人はこうなる前に休憩などの対策をします。

いろいろ書きましたが、やはり旅情気分をかき立てられるのはご当地名物の料理を食べた時だったりします。
○○ラーメンや○○牛などを食べるという目的でも、楽しいツーリングが出来ると思いますよ。

3.ツーリングの醍醐味
牛乳を精製していくとその過程で5段階の味が生ずるとされ、その最上のものを仏教用語で醍醐と呼ぶ。
そして京都の醍醐寺は、とある老人が寺のわき水を飲んで『醍醐味だ』と言ったのを開祖の偉い人が見た事に起因するらしい。
また、ボクの愛してやまない“カルピス”はサンスクリット語の醍醐を意味するそうです。勉強になるサイトだ。
(08年2月3日追記:なんでこんな事書いてたんだろうな?笑)
でツーリングの醍醐味といえば、何といっても窓も天井もないバイクに乗ってでかける事で四季を身近に感じられる事でしょう。
春の山中では腐葉土と花の芳香が混じった何ともいえない匂いが、海辺では潮の香りが混じった磯ならではの匂いを味わえます。
もちろんバイクであるからして、雨が降れば濡れるし夏は暑く冬は寒い。
それだけに季節の移り変わりを誰よりも早く最大限に味わう事が出来るんだ。こんな贅沢は他にありません。
突然の豪雨に襲われてコンビニの軒先で雨宿りするのも、クルマから見れば哀れかも知れませんがけっこう楽しかったりするのです。
また休憩中に、
『さっきのカーブはリアがスライドしてサーバーがダウンして、レブリミットは
MS−06Jだったね』
なんて、ウンチクを語り合うのが至福の瞬間だったりします。
走り疲れたあとのビールなんて、もうあなた、最高ですよ。これぞ正に醍醐味と言えよう。
ああ、ただしボクは一滴もアルコールを受け付けない身体だったりします。
※飲酒運転は厳禁death!


Aツーリング準備編

1.無いと困るアイテム
まずバイクと若干のお金は無いと少し困ります。その場合はおそらく徒歩になります。
昭文社の『ツーリングマップル』は必須とは言いませんが、一般の地図を買うくらいならこれを断然お勧めします。
担当者の実走に基づいて編集されており、スポーツ走行向けの道路や景色の良いお勧めルートが分かり易く表示されてます。
『交通量が多い』、『ハードな峠』など簡単なコメントも添えられているため計画を練る時にも重宝します。
ただしツーリングマップルは縮尺が14万分の1で細かくて見づらいため、市街用の地図は別に所持しといた方が良いかも知れません。
ボクは基本的にこれ一冊ですが。

携帯電話を持っている人はこれも所持して行きましょう。といってもケータイを忘れる事はめったにないでしょうね(笑)。
雨ガッパ、ウエス(ボロ布)、ガムテープ、タイラップなどの結束バンド等は普段からバイクに積んでおくと、いざという時に困りません。
泊まりツーの場合、医薬品、化粧品、洗顔用品等は普段使用しているものを小分けして持って行けば良いでしょう。
わざわざ旅行用の小分けされたシャンプーセットなどを買う事はありません。
100均ショップでプラスチックの小ボトルがいくつも売っているので、これを使用しましょう。
ツーリングチームOITにはinキーの常習者がいますが(ボク)、意外に起こりがちなのでスペアキーも常備しておくとなお可。

荷物を入れる鞄としてはタンクバッグがあったほうが無難。
高速券を入れる為のごく小型の物から容量10リッターを超す大型の物まで様々な物が出回っていますので、目的に合わせて用意します。
容量6〜7リッター程度の物がひとつあれば1〜2泊程度のツーリングに対応できるのでご参考までに。
あんがい盲点ですが、免許証は持ちましたか?帰宅すると机の上に乗っていたという話も聞きますのでご注意を。←誰の事?
『ツーリングじゃい!』と気負う必要はなく、簡単な旅行のつもりで気楽に準備すれば良いかと思います。

2.装備・服装に関して

服装というものは個人の趣味であり他人が口をはさむものではありません。
バイク乗りなら誰だって『自分が1番格好良い』と思っているでしょうし、それを第三者に指摘されたら誰しもカチンとくるでしょう。
とはいえバイクはクルマと違って体がむき出しです。
速度が出ていなくても転倒すれば大きな擦過傷は免れませんし、運が悪ければ骨折してしまう事もあります。
なので安全面からも半袖半パンツ等は避け、高価ですが丈夫な皮革製品のウェアを装備しましょう。

また可能であればフルフェイスのヘルメットをかぶりましょう。
よく『フルフェイスをかぶっていても首を折ったらいっしょ』と言っている人がいますが、そんなに
死にたいなら半キャップでも止めません。
事実、3番以上の上位頸椎を骨折すればほぼ即死なのですが、重装備の目的は『死なない事』ではなく『死の確率を下げる事』です。
少なくともフルフェイスであれば顔面や顎の損傷を防ぐ事が出来ますし、頭部外傷による高次脳機能障害を防ぐ事は出来ます。
たった3〜4万で生存の可能性を上げる事が出来るのですから、迷わずかぶっておきましょう。
そもそもネイキッドやスポーツバイクに半キャップって、まるで似合いません。

同じ理由でグローブやシューズも丈夫なものを履いておいた方が良いでしょう。
レザー製品は摩擦に強いので打撲などは防ぎようがありませんが、擦過傷はかなり減らしてくれます。
実際転んだ時などいちばん辛いのは入浴時に傷がしみる事なので、これを防げるだけでも有意義かと思います。

2輪は4輪と対比するとはるかに表面積が小さくてスピード感がつかみにくいため相手に早く見つけてもらう事が安全につながります。
そのため服の色はダークなものよりは明るいものの方が第三者から見て目立つので安心です。
ただし交通量の多いところを長時間走ると排ガスで泣きたいくらいに汚るため、白のウェアや一張羅は止めときましょう。
もっともライダーウェアの大部分は黒っぽい物が多く、なかなか明るくビビッドな物を探すのはけっこう骨が折れますが。
ボクはもう個人的な趣味でモノトーンかアースカラーしか着ません。原色はちょっと…。

ウェアはゆったりしたものよりも出来るだけタイトなものを身に付けましょう。
これは袖や背中の部分がダブダブだと風圧でばたついて空力的にロスが大きく、その結果疲労の一因となるためです。
ちょうどパラシュートを広げているようなものです。
新しいウェアを用意できない場合は袖口などをガムテープやロープで止め、バタつきを抑えるだけでもかなり違います。


3.パッキング
ツーリング時の荷物は少ないに超した事はありません。
もともと車重が100〜200s程度のバイクの場合、荷物による重量増も大きな性能低下となりうるのです。
1,8トン/280馬力の車で50sの増加は大した事はありませんが、185s/53馬力の単車だと5〜6sの荷物も無視できません
なので出来るだけ荷物は減らして、余計な物は省くようにしましょう。
重量だけでなく積載する荷物のバランスも大事です。
リアシートの荷物がライダーのヘルメットよりも高い位置になろうものなら、カーブを曲がる時にバランスを崩す恐れがあります。
高さを抑える事と、左右に振り分ける場合は重量配分を出来るだけ左右そろえる事が重要です。
まあ、振り分け式のサイドバッグやパニアケースを利用した積載方は他所で参考にしてもらうとしよう。←不親切

荷物の中で特にかさばるのは衣類が主なので、着替えは少なめにしておいた方が良いでしょう。
ボクの場合、着替えは1日分少なくして現地で就寝前に洗濯している事が多いです。
下着や靴下程度なら浴室で手洗いできますからね。最悪、1日分でも十分足りる。
そのためタンクバッグひとつあれば2泊程度の旅は可能です。
タンクバッグの中に荷物を入れる時は着替えやタオルなど、あまり出し入れする事がないものは出来るだけ底の方に敷きます。
こうすればバイクからの振動を抑える事が出来ますからね。
ハンドタオルなどはカメラやモバイル機器など精密機械をくるんで衝撃を減らすようにします。

リヤシートに荷物を載せる時はゴムネットではなく、必ず積載用のゴムひもでくくりつけましょう。
ネットは均一にかけたつもりでも運転中に遠心力をうけて偏るために外れ易くなります。
小さな鞄程度ならネットでも大丈夫ですが、頑丈に積載するにはキャリアなどを装着しているとなお安心です。
以前ツーリング中に、前を走っていた友人がボクにめがけてペットボトルを
投下してきた事があります。
彼はリアシートにネットで鞄を積んでおり、鞄のわきにペットボトルを突っ込んでいため、簡単に脱落してしまったのです。

リュックサックやバックパックは収容力が高く使いやすいのですが、これもあまりお勧めではありません。
加減速の度に背中でゆっさゆっさ揺れるので気になって仕方ないうえ、肩の疲労の原因にもなります。
といっても近距離のツーリングならそれほど気になりませんし、リュックの方が使い勝手は良いかも知れません。
上記の原因で高速走行をする際などは疲労防止のためにも、リアにくくりつけた方が無難です。
この際、リュックのベルトやハーネスがリアタイヤに巻き込まれないよう、くれぐれも注意する必要があります。

財布や小物は紛失しないようにウェストポーチやヒップバッグに入れておけば、料金所などで支払う際にも取り出しやすいです。
またハンドルなどに装着する小型のバッグなども販売されているため目的に応じて購入しておいても良いでしょう。
有料道路などで必要な小銭を収納するのに、100均ショップで購入したプラスチックケースを加工して使っている人もいます。

4.車体は万全ですか?

ツーリング先で故障などしようものなら目も当てられません。
JAFのように全国どこでも引き取りに来てくれるサービスもあるのですが、レッカー距離によってはとんでもなく高価になる事もある。
実はほとんどの保険会社ではロードサービスをプランに組み込む事が出来るため、それもひとつの手。
加入している保険会社に問い合わせてみると良いでしょう。ただし保険の性質上使わなければ当然捨てるようなものです。
そもそもノントラブルで走るのに超した事はありません。
最低でも以下の項目だけは点検しておきましょう。
  
タイヤの空気圧および溝の残り
  
ライトやウインカーなどの灯火類
  
チェーンの遊び
  
エンジンがかかるか
空気圧を高めにすると道路との接触面が減少し抵抗が減るため燃費の改善する一方で、バウンドし易い為に乗り心地が低下する。
空気圧が低めでは逆に燃費が悪化し、乗り心地が向上します。
とはいえ、どちらも極端にするとデメリットばかりなのでサービスデータ推奨の値を大きく外さない方が良いです。

ライトやウィンカーはバルブが切れても大事には至らないし、旅先でも割と容易に入手できるのでそれほど重大ではない。
不安な人は予備のバルブを持って行くと良いでしょう。
また万が一転倒した際は高確率でウィンカーが破損しますので、補修用のナイロンバンド、ガムテープなども積んでおきましょう。
車載工具は本当に最低限の物しか入っていませんので、ラチェットのセットなどがあると便利です。

猛者ともなれば予備のレバー類、ワイヤー類、スペア電球、チェーンなどを常備されているようです。
エンジンカバーの予備を持って行くというほとんどギャグの様な人もいるそうですが、要は用心し過ぎるに超した事はありません。


チェーンの遊びはあまりに大きい場合はギャップを超えた際に、フレームやスイングアームを擦る事があります。
また駆動力のロスとなりますのでしっかりと遊びを調節しておきましょう。
簡単にチェックする方法として、リアスプロケット部のチェーンを引っ張った時に歯車からチェーンが浮くようであれば遊びすぎです。
ちなみに高速走行中切れたチェーンがクランクケースにヒットすると、ケースが割れるほどの破壊力があるそうです。
なので古いチェーンなどは切れて怪我をしたり修理の事を考えると、ツーリング前に交換しておいた方が安心かもしれません。
注油も普段から心がけておき、動きの悪いところがないかクラックがないか(汗)などを確認しておきましょう。
ま、整備の詳細は他所を参考にしてね。←冷たい

Bツーリング実行編

1.ルート
上の方では気楽に考えると良いなどと書いといてあれですが、案外ルート選びは難航します。
ソロツーリングであれば自分の好きな道を走れば良いのですが、マスツーリングの場合はそうはいきません。
初心者も中上級者も参加者全員が納得するようなルートを選ぶには、適度なワインディングと適度な休憩地が必要でしょう。
中には直線番長の人もいて『高速を絶対入れるべし』と言う人もいたりするため、なかなか決めづらい。
で、結局折衷案になりがちなのですが……。

例えば目的地への最短距離を選べば、どうしても幹線道路となり交通量が増える。
一方山中のワインディングばかりを選べば、今度はガソリンスタンドや食事場所を探すのに苦労します。
あちらを立てればこちらが立たずと歯がゆい思いをするかも知れませんが、A−1で書いた通りここでマップルが役に立ちます。
ツーリングマップルを見ると走りやすい道が一目で分かるように編集されています。
これらや、ネット上のツーリングレポートなんかも参考にしてルートを決定しましょう。

2.高速道路を使用する際
高速道路は信号がない、制限速度が高いという特徴があるため、当然目的地までの経過時間を短縮する事が出来ます。
山道に比べると曲がりくねっていない分、面白みは減少するかも知れませんが予算に余裕があれば使わない手はありません。
ちなみにツーリングマップルには対応する地区にある高速料金も載っているため、走る際の参考になります。
これは基本的に2輪車料金なので計算も楽。

高速の料金は前払い式と後払い式があります。
観光道路などは前払い、阪神は出口での後払い(確か)、中国・東名・山陽など大高速はたいていチケット式の後払いです。
現金払いの際もチケット払いの際も料金所または発券所で一旦停止し、料金を払ったりチケットを受け取ります。
このチケットの保管は慎重にして下さい。
これは磁気カードのような物なので折り目を付ける事は厳禁ですし、タンクバッグの磁気にも近づけない方が賢明です。
ボクはいつもタンクバッグのマップルを入れている所に押し込んでいます。
取り出しやすく、紛失しにくい場所と言えば自然とここになる事が多いです。くれぐれもポケットに入れたりなさいませんよう。

料金所をくぐると加速車線がありますので、遠慮無くアクセルを開けて走行車線のクルマの速度に合わせましょう。
高速に入ってしまえばスピードこそ速いものの、一般道とあまり変わらない感覚で走る事が出来ます。
ただし周りの流れに合わせていると自然と速度が上がってしまうため、無茶な速度は控え車間距離は十分にとりましょう。
教習所では車間距離は50q/hなら50メートル、60q/hなら60メートル開けるというように教わりますが。
現実的にこれだけの距離をとる事は困難ですが、少なくともその半分くらいは優に開けておいた方が良いでしょう。
ただし、車間距離を大きくとっていると割り込みされやすいです。
隣の車線のクルマの動作にはしっかり注意を払っておきましょうね。

後方のクルマが接近してきた時は変に対抗意識を持たず、さっさと車線を譲ってしまった方が安全です。
ボクは基本的に周りの知らない人のクルマやバイクは一切信頼していませんので、近寄らないようにしています。
また教習所でも教わるように、決して自動車の左後方(外車は逆)を走ってはいけません。
ドライバーからは死角になってます。
クルマに乗ると本当にバイクは見えにくいので、昼間でもヘッドライトは必ず点灯して存在をアピールした方が良いでしょう。
また教習所ではキープレフトが基本と教わりますが、高速道路走行時は出来るだけ車線の中央を走って下さい。
左車線の場合、キープレフトで走っていると右肩をかすめるようにして追い越していくクルマやバイクに肝を冷やす事になります。

長時間の高速走行は人車共に負担が激しく集中力を欠く原因となりますので、1時間に1回は休憩を取りましょう。
もっと多くても良いかもしれません。
もっとも、高速を走っているとトイレや給油の為にSA/PAに入らざるを得ず、自然とそれくらいのペースで休憩を取る事になります。
SA(サービスエリア)とPA(パーキングエリア)の相違点ですが。
SAは約50qごとに設置され、休憩・給油・飲食などが可能な施設で、大手コンビニやファーストフード店が進出している場所もある。
PAは約15qごとに設置され、SAに比べると規模が小さく給油所やレストランがなく、自販機コーナーのみ設置してある事が多い。
もっともこれは絶対的な分類でなく、PAの方が規模が大きい場所もあります。
しかし多くの場合給油所のあるPAは少ないため、SAが近づけばそこで給油しておいた方が良いでしょう。
新しいエリア内にはバイク用の駐車スペースが設けられている事が多いので、そこに停めさせてもらいましょう。
大抵は販売所やトイレに近く、しかも屋根付きと破格の待遇なのですが、一般道でもこれくらいバイクの地位を上げて欲しい…。

信号のない高速道路でも事故などが起これば当然渋滞します。
渋滞時にはついがらがらの路肩を走りそうになりますが、これをやっていると間違いなく検挙されます。
路肩走行を取り締まる目的で張り込んでいる事もあるため注意が必要です。
渋滞の際も流れに従って走る事が基本なのですが、流れが悪くなればなるほどクルマ同士の間隔は狭くなり危険性が増します。
そんな時は仕方ないので、通常車線と追い越し車線の間を走ってすり抜けを行いましょう。
ただし突然車線変更してくるクルマも多いでしょうから、くれぐれも油断せず安全な速度ですり抜けるようにして下さい。
『単車だからすり抜けは当然』などと思わず、割り込ませてもらっているのだからドライバーに感謝の気持ちを持って下さい。
意外とバイクは白い目で見られがちだと言う事を忘れてはなりません。

以上のような事に気を付ければ、高速道路は一般道よりも安全だったりします。

3.料金所の通り方
高速道路を走る上で最大の難関ともいえるのが、この料金所。
慣れないうちは、料金所で小銭を落とすわ、財布を出せずに大渋滞、等々悲惨な目に遭います。
100%遭います。
焦る→パニック→クラッチ離す→エンスト→立ちゴケ、という最悪パターンも聞きますが、笑い話でなく案外これが多いのです。

走っていて『料金所○○メートル』の看板が見えたら、まずは冷静にスピードを落として下さい。
急激に減速すると後ろから追突されるので、ゆっくりとブレーキをかけるように心がけましょう。
この時、料金所周辺は支払いのクルマで混み合っている事が多いですので、こちらも追突しないように注意します。
大きな料金所ではレーン(車線)が4、5本あったりしますが、出来るだけ一番左を使用して下さい。
ETCレーンが右寄りにある事が多いのと、追い越し車線を使いたがる人が多いため、一番左側は意外と空いているのです。

レーンに入ってからエンストして立ちゴケなどしようものなら目も当てられませんので、停車時は必ずギヤをニュートラルに。
グローブを脱ぎタンクなどの上に置いて、料金所の係員にカードや現金を渡します。
別に必ず脱ぐ必要はないのですが素手の方が確実につかむ事が出来ますので。
なお多くのタンクバッグはコインホルダーが付いている事が多いので、割とスムーズに支払う事が出来ます。
この時、財布を取り出す必要もある事から、財布は荷物の中に入れずヒップバッグなどに入れておく事が望ましいのです。
支払い後はよほどの事がない限り(家計簿をつける等)レシートは断っておけば、ポケットがゴミだらけにならずに済みます。

さて、お釣りやチケットなどを受け取ったら、料金所を出た後すぐに路肩に寄って停まって下さい。
ゲート付近は路肩がかなり広く取ってあるので、ここでゆっくりとチケットやお釣りをしまいます。
チケットはくれぐれも無くさないようにしましょう。下手すると全区間の通行料を請求される恐れがあります!
料金所は多くの初心者にとって鬼門ともいえますが、多少後ろがつかえていても慌てず落ち着く事を念頭に置いて下さい。

4.一緒に行く友人がいません

そういう場合はまず友達を作りましょう。
それはさておき、初めてのツーリングは誰でも不安なものであるが、そういう場合は経験者に引率してもらうと安心です。
経験者がメンバーにいれば休憩のタイミングやルート選択を任せる事が出来、またツーリングのマナーを学ぶ事も出来ます。
周りにライダーの知り合いがいない場合は(この方が多いか)、バイクショップのイベントやネットで仲間を募る事も出来るでしょう。
多くのバイク屋さんでは、しばしばショップ主催のツーリングを行っています。
参加費や会員に入会が必要なところもありますが、チームを結成しているバイク屋も多いですし一度お店の人に相談してみましょう。

バイク関連のウェブサイトでも仲間を募集している事があります。
見ず知らずの人に声をかけるのは不安かも知れませんが、勇気を出して連絡してみるのも手かもしれません。
OITのサイトでも随時募集中です。
また月刊ZRXのようなオーナーズサイトでも、しばしば掲示板でツーリングの企画が持ち上がっています。
特にオーナーズサイトは同じ趣味の人間が集まっている事もあり、温かく迎えてくれる事が多いためお勧めです。
なんなら当サイトに連絡下さればご一緒しますよ。


5.宿泊はどうしよう

手軽に宿泊するにはユースホステルがお勧めです。ちょっと大きな街なら必ずといって良いほど見つかります。
なんと言っても他の旅行者(2輪・4輪・バイシクル・外国人など多種多様)との交流が最大の魅力。
ロビーや食堂では旅行者が一堂に会する事が多いため『どこそこが工事中だった』などの情報収集もたやすくできます。
素泊まり2〜3千円という安さも魅力ですが、会員である事が条件で、非会員の場合はプラス千円が相場のようです。
まれに一般でも会員でも同価格のところがあります。
入会費は2500円、1年間有効で2年目以降継続の場合は500円割引になりますが…。
欲を言えばもう少し継続特典があっても良いような気がしますね。
ただし、相部屋が基本(男女は別)なので、そういう雰囲気が苦手な方にはお勧めできません。

各地にあるライダーズハウスやライダーズインなどもおおむねユースと同等の設備である事が多いです。
ただし北海道のライダーハウスなどは数百円から素泊まり出来る場所もあるそうなので、価格では比べようがありません。
これらのライダーハウスなどでは入会する必要はないため、気軽に宿泊できますが、本州では圧倒的に数が少ないのが難点。
また素泊まりのビジネスホテルという手もありますが、街中だと駐輪場がない事があるため注意が必要です。

一般の旅館やホテルの場合は、旅行誌やインターネットで事前に探しておきましょう。
行楽シーズンは本当にあっという間に部屋が埋まってしまいますので、予約はお早めに。
1泊1万円以内でもめちゃめちゃ美味い食事が付いてるところがけっこうあります。
これらもビジネス同様、まれに駐車スペースがない場合があるため、事前にバイクで行くという事は伝えておきましょう。。

さらに安く上げたい場合はキャンプ場を利用する方法もありますが、ボクは未経験ですので他所で聞いて下さい。←冷たい
ベンチや公園の休憩所で野宿する方法ならいくらでもお話します。

6.隊列の組み方
マスツーリングでは経験者が混じっている事が多く、その人が先導してくれるので知らず知らず隊列の組み方を学ぶ事が多いです。
基本は“千鳥隊列”を組みます。
これは、その名の通り千鳥の足跡のように各車がジグザグに並ぶ隊列をいいます。
この隊列だと、前車が急ブレーキをかけたとしても突っ込む危険が減りますし、逆に後車からも追突されにくくなります。
また先導する最前列の単車が隊列全体を把握しやすいというメリットもあります。
一般的な並びですが、先頭を上級者、中程に初級者、最後尾を最上級者が受け持つ事が多いようです。
先頭車両は車列全体を把握しなければなりません。
黄色信号で交差点に入ろうものなら、後続車は赤信号に引っかかるか信号無視をする羽目になってしまいます。
自分ひとりなら可能な車線変更やすり抜けも、大人数でしかも初心者が居ると非常に困難なものとなります。
初心者に合わせた速度を保ちつつ、信号の変わり目などの状況把握ができ、初心者以外の者にストレスを与えず走れ者が適任。
ただの飛ばし屋さんにはあまり任せたくないポジションですが、OITの先頭持ちはまあ合格だと言えるでしょう。←偉そう

最後尾すなわち殿(しんがり)を最上級者が努める理由は単純明快で、つまり交通機動隊対策のためです。
接近してくるバイクが白バイか否か、車線変更して後ろについたクルマが覆面か否かを判別できるだけの経験が必要だからです。
まあ法定速度で走れば問題のない話なのですけどね。
もちろんそれ以外にも、遅れがちになる初心者を見守るという重要な役目があるからこそ、上級者が適任という理由もあります。
当然この隊列は絶対ではなく、そのチームによって組み方がまちまちな事の方が多いです。早い順とか。
ちなみにOITの隊列はその日の気分次第です。

なお千鳥隊列だと信号待ちをする時に2列縦隊となり、車列の間隔を短くする事が出来るというメリットもあります。
この時、隣の人と会話したり、後ろを振り返って全体を眺めたりするのがまた楽しい。


Cツーリング応用編

1.疲労対策
ボクに限らずバイク乗りの中で腰に爆弾を抱えている人は多いでしょう。長距離を走ると腰痛に悩まされて仕方ありません。
まずは無理をしない事が一番です。
ストレスのかかる走りをすると、肩や背中の異常な筋緊張を招き肩こりや腰痛の原因となりやすいです。
同じ姿勢を長時間続ける事も同様に筋緊張を高めます。
気楽な運転を心がけ、休憩時には収縮していた筋を反対方向に伸張してやりましょう。
早い話、背伸びをしたり前屈などのストレッチをすればよいのです。
この時、反動を利用するような運動ではなく、伸張した筋をそのままの姿勢で5秒程度維持するような運動を心がけて下さい。
筋の異常収縮を抑制しやすくなります。

ハンドルを強く握りしめて体重をかけるような姿勢も、手首や肩の負担が大きくなります。
基本的に上体は腹筋、背筋で保持し、ハンドルにもたれるて体重をかけるような姿勢は出来るだけ避けます。
腹筋、背筋に力を入れ続けるのはキツイと思われるかも知れませんが、実際には風圧が強いため力はさほど入れなくて済みます。
特に高速走行時は後方に弾き飛ばされそうなほどに風圧が大きくなるため、これを逆手に取ってやると良いのです。
腕を突っ張らず
に、風圧にもたれかかるような姿勢を取れば、腹筋・背筋や腕などの疲労がかなり軽くなるでしょう。

また、頭部は出来るだけ低く構える事で空気抵抗を軽減し、首への負担を少しでも軽くするようにしましょう。
最近は空力も考慮したヘルメットも販売されていますので、ツーリング後に首が痛くなるような事はあまりありませんけどね。
ただし眼をまっすぐ前に向けるとアゴが上がってしまい、風圧でヘルメットが後ろに持って行かれそうになる事もあります。
その状態のまま長時間走ると、間違いなく頸肩部広範囲に酷いコリが出てしまいますので注意が必要です。
出来るだけアゴを引き、上目遣いで前方を見るように心がけておくと良いでしょう。
要は慣れですので、普段から疲れにくい姿勢や運転を練習しておく事が第一の予防といえるでしょう。
あと休憩はこまめに取りましょうね。

2.出来れば避けたい雨天走行

バイクの性格上、雨天時は乗らないのが一番ですが、旅先ではやむを得ない事もあります。
ですから雨具は必ず搭載しておいた方が良いでしょう。
オートバイ専用のレインウェアは機能性もデザインも良いのですが、割と高価で1万円以上する物がほとんどです。
緊急用として割り切れば、ホームセンターなどで売られている自転車用の物でもかなり役に立つと思います。
2千円以下で見つかりますが格好は良くないですし、蒸れやすい上に撥水性も十分でないので土砂降りだと濡れます。
またファスナーやボタンが破損しやすいため消耗品と考えている人もいるようです。
あくまでも緊急用と割り切りましょう。

走行時はとにかく急ブレーキ急アクセルは厳禁という事を念頭に置いて走ります。
乾燥した路面と比べるとはるかに滑りやすいため、できるだけバンクさせない走りを心がけるのも大切です。
つまりカーブ手前で思いっきり減速して侵入し、基本通りアウト・イン・アウトのRの大きな走行ライン描いて曲がります。
普段は何でもない路面の白線、溝のフタ、マンホールのフタ等も、雨天時にはライダーにとって恐ろしい凶器となり得ます。
全て地雷のような物と思って下さい。
旋回中にはとにかく踏まないようにしたいのですが、慌てて急ハンドルで避けたりすると転倒の原因ともなります。
バンク角が浅ければそれほど滑る事もないので、そのまま通過してしまった方が安全な事もあるでしょう。

なお、車間距離はこれでもかというほど思いっきり広く取って下さい。
濡れた路面は摩擦係数が下がっているのでブレーキが効きにくく、普段より制動距離が長くなってしまうためです。
追突防止の目的もあるのですが、前車の巻き上げる水しぶきで視界が奪われる方が実は危険です。
シールドがしぶきで見えなくなる上に、前車が巻き上げる泥混じりの水を頭からかけられているんですよ?
それを防止するためにも、出来るだけ距離を広く開けておきましょう。
ヘルメットや眼鏡の曇り対策も施しておきましょうね。
といいますが、ボクとG3(ZRX)は雨天走行がムチャクチャ苦手なので極力走らないようにしています。

3.出してみようピースサイン

すれ違ったバイクがなぜかピースサインを見せて行った事はありませんか?
ピースサインは、60年代の平和運動の参加者達が平和への意思表示として使った事で広く用いられるようになりました。
ライダーの間では、すれ違った相手の道中の無事を祈って交わされる事が多い。
単車に乗っている時は基本的に独りです。
マスツーリングやタンデムツーリングでも、無線を積んでいない限り走行中に会話する事はまずありませんので。
そういう孤独な状況からツーリングライダー同士は妙な親近感、あるいは連帯感を持ってしまいがちです。
そのためバイク乗りとすれ違うと、つい嬉しくなってピースサインを出してしまいます。
まさにバイクならでの文化といえますが、ピースを出しづらいレーサーレプリカのブームなどにより近年は衰退していく一方です。
相手の無事を祈る、これほど美しい文化を廃らせるのは惜しい限りですし、見かけたらぜひピースを返して欲しいと思います。

ピースとは言っても出し方は人それぞれで、以下のようなバリエーションが見られます。
  @挨拶のように軽く手を挙げる、または手を振る
  A文字通りピースサインを出す
  Bガッツポーズ
  C親指を立てたガッツポーズ。いわゆる“good”のサイン
  D両手を上げて挨拶

最近では@が多いようです。
ボクもここから入りましたし、さりげなく手を挙げる程度なのであまり照れくさくなく、割と使いやすいサインです。
Aの純粋なピースサインはなかなか見られませんが、九州や北海道などではよく見かけるそうです。
手背を相手に向け、掌を自分の方に向けたVサインは英国圏では侮蔑サインとなるため注意が必要です。
Cに注意。間違えても中指を立ててはいけません。
Fackサインとなり殴り殺されても仕方ありません。
立てた親指は必ず上を向けて下さい。間違えても下に向けてはいけません。
くたばれサインです。
テンションが上がっていると、ついDもやりそうになりますが、危険なのであまりやらないようにしましょう。

その昔、すれ違った何十台ものオートバイから次々と挨拶された事がありますが、それはもう壮観でしたよ。
ちょっと恥ずかしいな、という場合は大きくうなずくだけでもけっこう伝わりますので大丈夫です。
何にせよ、空振りだけは本当にむなしくなります。

4.小技集

<防寒>
革ジャンは風を通さない一方で保温力が無いため、フリース素材のインナーや、登山用などの下着を併用しましょう。
使い捨てカイロを腰や腹に貼るのも手です。
こうすれば血管の多い内臓を暖められるし、体表に暖かい空気の膜を作る事が出来ます。
首周りはネックウォーマーやマフラーなどで保護し、服の中の暖かい空気が外に漏れないようにして下さい。
熱中症の際、頸部を冷やすと症状が改善するのは、頸動脈を冷却する事で脳に流れる血液の温度を効果的に下げられる為です。
それゆえ冬期は首周りを保温するだけで体感温度がずいぶん変わります。
マフラーがはためいてタイヤにでも巻き込まれようものなら命に関わりますので、短くまとめておきましょう。
それでも耐えられない場合や、急激な寒気に襲われた時は懐に折りたたんだ新聞紙を詰めます。
ちと危ないスタイルではありますが、これが意外に暖かく、また新聞紙であればお金もかからず軽量で手軽なのです。

<小物>
コンビニなどで買い物をした時のナイロン袋は捨てずに取っておけば、カメラなど高価な小物の防水に役立ちます。
格好を気にしなければ雨天時のシューズカバーにも使えます。
でもガサガサうるさいうえに滑るので操作はしづらいため、あくまでも緊急用と割り切って下さい。
ペットボトルの空き瓶なども取っておくと、飲み水用や、冷却液の給水、ちょっとした汚れを落とすのに便利です。

<休憩>
外したタンクバッグを地面に直接置くと、磁石が砂鉄を拾って大変な事になりますよ。
この時気付かずに再びタンクに載せたりすると、大切な車体が小傷だらけになってしまうため要注意。
砂地や柔らかい地面に駐車するとスタンドがめり込んで車体が傾いてしまう為、下に板や平たい石や潰した空き缶を置きます。
意外だが真夏のアスファルトも熱で柔らかくなっている事が多いため、同様のワザを使うと良い。
停車する時は転倒防止のためにも必ずギヤをローに入れるクセをつけておきましょう。
一見平坦に見える駐車場でも傾斜が付いている事が多いため、傾斜に逆らわないように停めましょう。
いくら広いからといっても1つの駐車スペースにバイク1台だけ停めるような愚行は慎みましょう。(ソロや空いている時は可)
4輪から白い目で見られます。頑張れば4台は停められますので挑戦してみて下さい。

<飲食>
夏場は汗を大量にかきます。
走行中は風を受けているのであまり意識しませんが、信号待ちなどの停車中にはびしょびしょになるくらい発汗します。
走っている時は涼しく感じても、実際には30℃もの熱風を常時浴びているワケなので体温はどんどん上がります。
休憩を多めに取り、そのつど水分補給を行うようにしましょう。
汗を大量にかくと体液の電解質濃度が低下して意識障害などの危険な症状に陥る事もあります。
ですので、水よりもナトリウムなどの入ったスポーツドリンクを摂取すると良いでしょう。
放置する
と血栓の原因になりますよ。
逆に寒冷時はホットコーヒーをぐびぐび流し込んで中から温めたいところ。
しかし市販の缶コーヒーや缶紅茶は容量が多いため、汗をかかない冬期だとやや水分の過剰摂取であるように思います。
おまけにカフェインには利尿作用があるために、冷える→飲む→出す→冷える、という悪循環に陥ります。
泌尿器がアレなボクには缶入りのものは容量が多いので、カップのインスタントコーヒーを愛飲しています。
これなら1杯の量が少なくてすみますし、4杯くらい飲めて経済的です。
また、同様のカップ飲料としてココアもお勧めです。
カカオに含まれるポリフェノールにはホルモン促進作用の他、動脈硬化や脳梗塞を防ぐ抗酸化作用があるのです。
コンビニならお湯ももらえますが、携帯コンロで湯を沸かして飲んでもまた格別です(インスタントだけど)。
何度更新してもこれだけは譲れません。
ボクの場合定番の朝食は、日清のシーフードヌードル+梅おにぎりの人呼んでトヨ定食です。←誰が?
朝飯ごときにお金をかけるわけにはいきません。
チープではありますが結構あっさりしていて、ツーリング中だと朝から食べるには都合が良かったりします。


Dツーリング危険編

1.危険な4輪車に注意

一口に4輪車といっても、ドライバーには様々なタイプの人がいます。
共通していえるのは、4輪ドライバーからはバイクが見えにくい、スピード感が伝わらない、という点でしょう。
特に4輪ドライバーはバイクの加速について過小評価する傾向にあります。
そのため交差点を直進する際、対向車線に右折しようとする4輪車がいる時は動向に最大限の注意を払う必要があります。
相手はバイクの存在に気づいていても、その加速性を過小評価しているため実際よりもバイクが遠くにいると思いがちです。
だからバイクが接近していてもそのまま右折しようとする。
バイクが減速せずに直進すれば衝突、いわゆ
る右直事故に陥ります。
性能の過小評価ばかりでなく、車体が小さい事もバイクが実際よりも遠くにいるとドライバーに誤信させる一因でしょう。
ハイビームなどで存在をアピールするか、早めに減速しておきましょう。

<初心者>
初心者でも上手な人はいるし、何十年と乗っていても下手な人もいるため、若葉マークの有る無しで判断は避けましょう。
車線変更後にふらつく、加減速時にガクガク、ブレーキのタイミングが妙、などは初心者の可能性が大きいです。
とはいえ危険度はあまり高くありませんので、車間を広めに取るか追い越せば特に問題はありません。
ただしボクの経験上ではサイドミラーをあまり見ていないケースも多いので、死角の多い左からは抜かない方が無難でしょう。
なお、若葉マークの貼り方に変なこだわりを持っているクルマは、ドライバーも変なタイプが多いため要注意。

<スポーツカー>
この手のクルマのドライバーの技術は上手いか下手かの二極化する傾向にあります。
良く勘違いされますが速い遅いでなく、上手いか下手かです。
抜く際にあまり接近したり排気音を立てたりするとサーキットと勘違いして追い掛けてくることがありますが、相手にしてはいけません。
抜くなら長い直線でスムーズに加速して、排気音が大きくならないように細心の注意を払いましょう。
こちらが走っていると煽ってくる事もありますが、相手にするだけ損なのでさっさと譲ってしまった方が良いでしょう。
ただしこれらは下手なスポーツカーの話であり、上手な乗り方のスポーツカーは安全です。
紳士的な走行をする人が大部分なので特に問題はありません。
前を走ってもらって離れたところからじっくり観賞させてもらうのも手です。

<セダン>
いろんなタイプがあるだけに、見誤るとけっこう危険な事も。
上等なサスペンションに加え、3、4リッターオーバーの心臓を搭載しているために走行性能はかなり高いです。
加えてトランスミッションがオートマチックなのでドライバーが運転技術を過信するケースも多い。
妙にふらついているものは携帯をかけていたり、酒気帯びで運転している場合がありますので、速やかにパスしましょう。
中でも国産の最新最上級セダンに、インチアップしたアルミホールなんかを履かせている場合は要注意。
屈強なドライバーが乗っている事が多いので、煽る事はもちろん近寄る事も厳禁です。
トラブルなど起こそうものなら
トカレフが出てくるので、たとえ煽られたとしてもおとなしく道を譲るべきです。
一方、家族連れのセダンは運転も丁寧で安全です。
特に問題はありませんから、後部座席のお子様に手でも振っておきましょう。

2.危険な2輪車に注意
意外に思われるかも知れませんが、ツーリングでけっこう厄介なのが同じライダー。
ツアラー風のライダーや大量の荷物を積んだオフ車を見かけると、煽ってくる地元ライダーが多いのです。
ボクも峠や湾岸線で後ろにピッタリ付かれる事が良くありました。
地元ライダーにはどうあがいても勝てませんし、意地の張り合いで転倒してもつまらないので素直に道を譲りましょう。
ヘタに対抗意識を燃やすと、縄張りを荒らされた鮎のような勢いで追いかけてきて危険です。
速い=上手いではないのですから、別に悔しい思いをする必要はありません。
断っておきますが、峠や高速をハムスターの様にくるくる回ってるだけのヒトよりも、ツアラーの方がおしなべて上手いです。
荷物満載のオフロード車だと思って甘く見て登りで煽ろうものなら、下りは100%反撃されますよ。
オフ車の場合、こびりついた泥の量と速さ・上手さが比例すると思って下さい。
…という事を他所の人が言っていましたが、ボクも大体同感です。

3.危険な自転車に注意
ツーリング中だけでなく普段クルマに乗っていても街中で危険極まりないのがこれ。
中高生の場合はヘッドホンステレオ+携帯メールをしながら運転というケースが多く、こちらが接近してもまるで気づきません。
いちおう道交法では自転車であろうと携帯や酒気帯びは禁止なのですが、まず取り締まりはしてませんね。
また予測をはるかに超えた動作をするため、近くを走る際はとにかく細心の注意が必要です。
小学生くらいの自転車の場合、対向車線に友人など見つけようものなら、突然
Vの字にターンをかましてきます。
クルマが来ようがバイクが来ようがお構いなしです。
とにかく小中高生の(大人もかなりひどいが)自転車は逆に『こっちに向かってくる』というくらいの予測をしておいた方が良いです。
万が一でも事故を起こしてしまえば、道交法上こちらが加害者になる可能性は高いです。
前方に見かけた時は『当たればこっちが死ぬ』位の覚悟でのぞみましょう。

4.危険な歩行者に注意
歩行者の場合は予測を超えると言うよりも、もはやネタとしか思えない行動をとる事があるため注意が必要です。
例を挙げると、
  
赤信号の横断歩道を渡り始め、横断しきったのになぜか引き返す。
  
道路の中央に寝転んで高笑いをしている。
  
歩道から車道に向かって勢いよく放尿する。
  
友人同士でふざけあって、歩道から車道に突き落とそうとしたりする。
  
バイクめがけて歩道からペットボトルやタバコを投げつける。
とまあ惨たんたる実情なのですが、全部ボクの実体験です。
こういった歩行者は田舎よりも市街で多く見られ、その行動から酒に酔っているものと思われます。
目の前に予告無しで飛び出てくるとまず避けられませんから、歓楽街などを走る際はくれぐれも注意して下さい。
くどいようですが、実体験です。
逆に歩行者の近くを通過する時は、路肩の雨水を飛ばしたり、大きな排気音を出さないようにする気配りが必要です。
歩行者が手を振って憧れるようなバイク乗りになれるよう、日々努力しましょう。

5.危険な生物に注意

街中を走っていると突然いぬやねこが飛び出てきて肝を冷やす事があります。
飛び出てきてもバイクは車幅がないのでたいがい避けられますが、まれに避ける方向に逃げてくる困ったコもいます。
そのときは仕方ありません、根性で避けて下さい。

動物の飛び出しとは別に、猿山や野生馬の生息地、牛の放牧が行われているような場所は排泄物に
注意が必要です。
うんこをあなどってはいけません。
フロントで踏もうものならマジで滑るので、ボクも九州の都井岬では冷や汗をかきました。
うんこを踏んで転倒しようものなら『
Oh、shit!』と文字通りになってしまい、ネタ的にもなんとも滑った感じになります。
マグ鍛ホイール+最新ラジアルタイヤでうんこなど踏もうもんなら精神的ダメージも大きくなります。
そればかりか末代までの笑い者になる可能性すらあるため、細心の注意を払って下さい。

初夏からは虫の対策に追われます。
昼間でも山間部を走るとヘッドライトやヘルメットのシールドにつぶれた虫が付着します。
夜間の高速道路などを走ると、さらに凄まじい数の虫が貼り付いてしまいます。
ヘタにグローブで擦ると体液で全く前が見えなくなる危険があるため、PAなどで濡らしたティッシュを使って拭き取りましょう。
ハンドルにウェットティッシュ等を装備しておけば、そのつど拭えて良いかも知れません。
ただし走り出すと数秒で元に戻ります。
走行中ヘルメットの中に虫が侵入した時は、焦らずシールドを少しだけ開けると走行風による負圧効果で首元から出て行きやすい。
この時シールドを大きく開けたりすると、逆に虫が大暴れして煩わしい事があります
ハチが入った時はもう覚悟を決めて下さい。

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